■ジャベリンで武装した銀行強盗

 以前からウクライナの武器管理については疑義が呈されており、米軍の監査部門は2020年、ウクライナに供与された武器の監視体制を問題視していた。

 米NGO、紛争市民センター(CIVIC)のアニー・シール(Annie Shiel)氏は、「ウクライナに武器を送っている米国や他の国々は、市民を保護するために、どのようなリスク緩和や監視の措置を取っているのかに関して透明性を著しく欠いている」と批判する。

 同団体は、武器を供与した後に追跡する必要性があると訴える。だが、武器管理の専門家は、紛争地で武器の行方を追跡するのはほぼ不可能との見解を示している。

 前出のデュケ氏は、「戦争という文脈の中で武器を管理できると考えるのは幻想にすぎない。われわれは多くの武器が正規軍の管理下には戻らないことを認識しており、長期にわたってこの地域にとどまることになるだろう」と指摘する。

 デュケ氏は「旧ユーゴスラビアの例を見れば、成功を収めた部分もあるが、武器は依然として欧州各地に密輸されている」とし、ウクライナでも似たような状況が生じると予想する。

 あるフランス軍幹部は、ウクライナで華々しい戦果が伝えられた対戦車ミサイル「ジャベリン(Javelin)」を引き合いに、起こり得るシナリオを開陳した。「ジャベリンを持った銀行強盗が出現すれば、泣きを見ることになるだろう」 (c)AFP/Marine PENNETIER