【5月25日 AFP】ポーランドのアンジェイ・ドゥダ(Andrzej Duda)大統領は24日、同国がウクライナに戦車を送る見返りに、ドイツがポーランドに供与すると約束していたにもかかわらず実現していないことに「深い失望」を表明した。

 ポーランドは4月、ウクライナに旧ソ連製戦車「T72」を供与したと発表した。数は明らかにしなかったが、200両以上と報じられた。

 ドゥダ氏はスイス・ダボス(Davos)で開かれている世界経済フォーラム(WEF)の年次総会(ダボス会議)で、ポーランドがウクライナに供与した分の戦車を埋め合わせるとドイツが約束していたにもかかわらず、「守るつもりがないと聞き、深く失望している」と述べた。

 ポーランド軍は独製戦車レオパルト2(Leopard 2)を約250両保有しており、報道によると、ドイツからの追加提供を期待していた。

 チェコは先週、ウクライナに送ったT72の埋め合わせとして、レオパルト2の「A4型」を15両受領したと発表した。

 独週刊誌シュピーゲル(Der Spiegel)によると、ポーランドはチェコと異なりレオパルト2の「最新型」を求めていた。しかし、最新型は独軍にさえ十分な数がないため、交渉は行き詰まっていた。

 アナレーナ・ベーアボック(Annalena Baerbock)独外相は24日、本件について両国が協議していると述べた。ポーランドのズビグニエフ・ラウ(Zbigniew Rau)外相も、両国は問題解決に向けて努力することで合意したとしている。(c)AFP