【5月23日 AFP】ジョー・バイデン(Joe Biden)米大統領は22日、欧米で5月初め以降に感染例が相次いでいるウイルス感染症「サル痘」について、感染が一段と拡大すれば「重大な」影響がもたらされかねず、警戒の必要があるとの認識を示した。

 サル痘はアフリカ中部から西部にかけての一部地域で見られる感染症で、欧米での感染確認は珍しい。症状は天然痘に似ているが、数週間以内に回復することが多く、重症化して死に至る事例はまれだ。

 日韓歴訪中のバイデン氏は、韓国ソウルから大統領専用機エアフォースワン(Air Force One)で日本へ出発するの先立ち、報道陣に対し、米国内の「感染レベル」 について、保健当局から十分な説明を受けていないと語った。

 ただバイデン氏は、サル痘は「誰にとっても心配なことだ」とし、「仮に感染が広がれば重大な影響がもたらされかねないという点で気掛かりだ」「何をすべきか、どんなワクチンを活用できるか、懸命に取り組んでいる」と付け加えた。

 米国では18日にマサチューセッツ州で初めて感染が報告され、22日にはフロリダ州でも確認された。保健当局は、米南部で最近海外に旅行した人の感染疑い例についても調査している。(c)AFP