【5月17日 AFP】男子ゴルフ、メジャー通算15勝のタイガー・ウッズ(Tiger Woods、米国)は16日、第104回全米プロゴルフ選手権(2022 PGA Championship)の開幕を控え、前日に続いて米オクラホマ州タルサ(Tulsa)のサザンヒルズ・カントリークラブ(Southern Hills Country Club)で練習ラウンドに臨み、脚のけがからの復活を目指す中で観客やライバルたちを大いに沸かせた。

 元世界ランキング1位のウッズは、先月のマスターズ・トーナメント(The Masters Tournament 2022)で自動車の横転事故からわずか1年2か月ながらツアー復帰を果たし、会場のオーガスタ・ナショナル・ゴルフクラブ(Augusta National Golf Club)を興奮の渦に巻き込んでいた。

 ノルウェーのビクトル・ホブラン(Viktor Hovland)は、「マスターズでは、ただ彼を見ているだけで信じられない光景だった。彼がティーアップする際の、観客の盛り上がりはとにかくすごかった」と振り返りつつ、「大観衆の声援にも慣れてきた」と語った。

 前日のフロントナインに続き、この日はバックナインでプレーしたウッズは、メスを入れてピンやねじなどの固定器具が埋め込まれている右脚について、1か月前よりも強固になっていると明かした。

 また、15日のラウンド後には報道陣に対して、「わくわくしている」と話し、「この先プレーする機会は限られてくるから、プレーするときはいつだって楽しいものになるだろう」と期待をにじませていた。

 現在世界818位につけているウッズは、マスターズでは予選突破を果たしたものの、最終日は同大会自己ワーストの「78」を記録。全72ホールを歩くだけでも痛みとの闘いで、無事に4ラウンドを終えられたことは、これまで成し遂げてきた数々の偉業にも匹敵すると満足していた。

 今年と同じサザンヒルズで開催された2007年の全米プロで優勝しているウッズだが、同コースは2018年に1100万ドル(約14億2000万円)規模の大改修が行われた。72ホールを歩ける強さとスタミナがあれば、持ち前の技術で大会の優勝候補に名乗りを上げる可能性はある。(c)AFP/Jim SLATER