【5月16日 AFP】21-22スペイン1部リーグは15日、第37節の試合が行われ、今季限りでアトレティコ・マドリード(Atletico de Madrid)を退団するFWルイス・スアレス(Luis Suarez)が、本拠地ワンダ・メトロポリターノ(Wanda Metropolitano)のファンに別れを告げた。チームはセビージャFC(Sevilla FC)と1-1で引き分けた。

 契約が切れる今夏でチームを離れることになっている35歳のスアレス。試合前には「われわれをチャンピオンにしてくれてありがとう、ルチョ(スアレスの愛称)」と書かれた大きな横断幕が掲げられ、試合後に家族と共にピッチを歩いた際には涙を流した。

 スアレスは2020年、財政難のFCバルセロナ(FC Barcelona)から退団を余儀なくされた末にアトレティコに加入すると、昨季はリーグ戦32試合で21得点をマーク。チーム得点王としてアトレティコのリーグ制覇に大きく貢献し、悔しさを晴らした。

 今季もチームの主力として活躍していたが、年明けからベンチスタートの回数が増えるなど昨季ほどの印象は残せず、徐々にジョアン・フェリックス(Joao Felix)が起用される機会が増えていった。

 スアレスは試合後、「全てのアトレティコファンに感謝する。加入以来、ファンからもらった信じられないほどの愛情は忘れない。自分はピッチ上でそれに応えようと努め、扉を開いてくれたクラブに200パーセントの力を注いだ」と話し、「アトレティコはこれからも心の中にあり続ける」と述べた。

 一方、ユセフ・エン・ネシリ(Youssef En-Nesyri)の終盤のゴールで引き分けに持ち込んだセビージャは4位を確定させ、来季の欧州チャンピオンズリーグ(UEFA Champions League 2022-23)出場権を手に入れた。

 その他の試合では、6位レアル・ソシエダ(Real Sociedad)が2-1で7位ビジャレアル(Villarreal CF)に逆転勝ちし、5位レアル・ベティス(Real Betis)と共に来季のヨーロッパリーグ(UEFA Europa League 2022-23)に出場することが決まった。

 これでヨーロッパカンファレンスリーグ(UEFA Europa Conference League 2022-23)出場を目指すことになったビジャレアルだが、8位アスレティック・ビルバオ(Athletic Bilbao)との差は1ポイントで、FCバルセロナ(FC Barcelona)との最終節では結果が必要になるかもしれない。

 バルセロナはヘタフェ(Getafe CF)とスコアレスドローで2位が確定。すでに優勝を決めているレアル・マドリード(Real Madrid)は1-1でカディス(Cadiz CF)と引き分けた。(c)AFP/Tom ALLNUTT