【5月16日 AFP】北大西洋条約機構(NATO)は15日、ドイツ・ベルリンで開かれた外相会合で、ウクライナへの無制限の軍事支援を約束した。

 アナレーナ・ベーアボック(Annalena Baerbock)独外相は会合で「ウクライナが自国の防衛のためNATOの支援を必要とする限り」 軍事支援を行うと述べた。また、イエンス・ストルテンベルグ(Jens Stoltenberg)NATO事務総長は「ウクライナはこの戦争に勝てる。ウクライナ国民は勇敢に祖国を防衛している」と語った。

 ウクライナでの戦況に関しては、ロシア側は東部ドネツク(Donetsk)や西部リビウ(Lviv)で軍事目標を攻撃したと一連の戦果を発表。

 これに対し、英国防省は、東部ドンバス(Donbas)地方におけるロシア軍の攻撃は「勢いを失った」と分析。ロシア軍の戦意は低下しており、実質的な戦果を挙げられておらず、作戦は「計画より大幅に遅れている」との見方を示した。また、2月に投入した地上戦力の3分の1を失った可能性があるとしている。

 NATO外相会合について、アントニー・ブリンケン(Antony Blinken)米国務長官は、フィンランドとスウェーデンの加盟に関して「ほぼ全加盟国から非常に強い支持」があったと語った。

 ストルテンベルグ氏は、トルコがクルド人過激派への両国の対応を問題視しているものの、加盟を阻止しようとしているわけではなく、立場を一致させる自信があると主張。また、NATOとして、両国の加盟手続きが終わるまで、北欧へのNATO部隊の増派など、暫定的な安全保障措置を提供することを検討すると表明した。(c)AFP/David STOUT, with Elias HUUHTANEN in Helsinki and Hui Min NEO in Berlin