【5月15日 AFP】サッカーイングランドFAカップ(FA Cup 2021-22)は14日、英ロンドンのウェンブリー・スタジアム(Wembley Stadium)で決勝が行われ、リバプール(Liverpool FC)が0-0で迎えたチェルシー(Chelsea)とのPK戦を6-5で制し優勝。ユルゲン・クロップ(Juergen Klopp)監督は、歴史的なシーズン4冠に望みをつないだ選手のメンタルを称賛した。

 激しい一戦は0-0のまま延長でも決着がつかず、PK戦でチェルシーはセサル・アスピリクエタ(Cesar Azpilicueta)が失敗し、リバプールはサディオ・マネ(Sadio Mane)が相手GKエドゥアール・メンディ(Edouard Mendy)にセーブされた。その後、守護神アリソン(Alisson Ramses Becker)がメイソン・マウント(Mason Mount)のシュートをセーブしたリバプールは、最後はギリシャ代表DFコスタス・ツィミカス(Kostas Tsimikas)がキックを成功させた。

 リバプールは2月にイングランド・フットボールリーグカップ(England Football League Cup 2021-22)決勝でもチェルシーと対戦し、このときも0-0で迎えたPK戦を11-10で制している。

 2005-06シーズン以来のFAカップ制覇を果たしたリバプールは、イングランド史上初の主要タイトル4冠に歩みを進めた。

 今季二つ目のタイトルを獲得したリバプールだが、リーグ優勝は残り2試合で3ポイント差をつけられている首位マンチェスター・シティ(Manchester City)の取りこぼしを願う格好となっている。

「信じられないような激しい試合だった。チェルシーも全く同じように優勝に値したはずだ。本当に僅差だった」と相手をたたえたクロップ監督は、「チェルシーの良い時間帯を乗り切り、そして自分たち良いところを出せた」と喜んだ。

「われわれはメンタルの怪物だが、青いメンタルの怪物たちもいた。チェルシーも傑出したプレーだったが、最後は勝者は一方でなければならない。きょうはそれがわれわれだった」

 ここ3年で2度目のリーグ優勝を逃したとしても、28日に仏パリで行われる欧州チャンピオンズリーグ(UEFA Champions League 2021-22)決勝でレアル・マドリード(Real Madrid)に勝利すれば、リバプールは驚異的なシーズンを締めくくることができる。

 赤い煙が渦巻く中、サポーターの前で歓喜のダンスを披露したクロップ監督にとって、レアル戦でベストメンバーがそろうかどうかが唯一の不安材料となっている。

 リバプールは負傷交代したモハメド・サラー(Mohamed Salah)とビルヒル・ファン・ダイク(Virgil Van Dijk)のリーグ戦残り2試合の欠場が濃厚となっており、チャンピオンズリーグ決勝までに回復できるかが懸念されている。(c)AFP/Steven GRIFFITHS