【5月13日 AFP】オーストラリアのピーター・ダットン(Peter Dutton)国防相は13日、中国のスパイ船が豪西岸沖で「挑発的」な航路を取ったと非難した。

 ダットン氏は南西部パース(Perth)で会見を開き、先週ぐらいに中国の監視船が豪西部沿岸近くを航行していたと述べた。一方、国防省の声明では、今月6〜13日の間、この船を追跡した。

 ダットン氏は「目的はもちろん、沿岸部の機密情報を集めることで、軍事施設や情報当局の施設にも接近していた」と述べた。さらに「これは挑発行為であり、これほど南下したことからもそう考えている」と批判した。

 豪州では21日に連邦選挙を控えているが、世論調査で連立与党は野党のリードを許している。

 ダットン氏はスパイ船の存在を公表した理由について、「国民に対して正直かつ率直でいることが最善」だとした。その上で、労働党のアンソニー・アルバニージー(Anthony Albanese)党首の名前を挙げ、同氏は「国防を真剣に考えていない」ため、労働党への投票はリスクが高いと訴えた。(c)AFP