【5月12日 AFP】欧州連合(EU)欧州委員会(European Commission)のウルズラ・フォンデアライエン(Ursula von der Leyen)委員長は12日、ロシアはウクライナに侵攻したことで国際秩序に対する「最も直接的な脅威」になっていると述べた。

 フォンデアライエン氏は、シャルル・ミシェル(Charles Michel)欧州理事会(European Council)常任議長(EU大統領)と共に定期首脳協議のため東京を訪問。岸田文雄(Fumio Kishida)首相と協議した後、「(ロシアは)きょう、ウクライナに野蛮な戦争を仕掛け、中国と憂慮すべき協定を結んでいることで、世界秩序に対する最も直接的な脅威となっている」と述べた。

 多くの国が協力してウクライナに侵攻したロシアに圧力をかける中、中国の行動に対する懸念も高まっている。

 岸田氏は「ロシアによるウクライナ侵略は欧州にとどまらず、アジアを含む国際秩序の根幹を揺るがすもので決して許されない」と述べた。

 中国がアジアで強硬姿勢を強めている問題も話し合われた。

 ミシェル氏は「EUと日本のウクライナ問題での協力は欧州だけでなくインド太平洋にとっても重要だ。(領土・領海に対する)強硬な自己主張を強める中国について深く議論したい」として、「中国は自国の発展で恩恵を受けてきた多国間体制を守るために立ち上がるべきだと思う」と続けた。(c)AFP