【5月11日 AFP】ボクシング、元世界ヘビー級王者のマイク・タイソン(Mike Tyson)氏が航空機内で別の乗客を殴打した件で、米カリフォルニア州の検察は10日、タイソン氏を刑事訴追はしないと発表した。

 タイソン氏と乗客とのトラブルは4月20日に起こり、騒動を撮影した携帯電話の動画では、55歳のタイソン氏がシートの背もたれ越しに男性を何度も殴打している様子が確認された。この男性は、顔を負傷し、出血しているように見えた。

 米エンタメ情報サイトTMZによると、「鉄人マイク」ことタイソン氏は搭乗した当初、この乗客とその友人に親しげに対応していたものの、男性がしつこく話しかけてきて「挑発をやめようとしなかった」ため、殴りかかったという。

 しかし、カリフォルニア州サンマテオ(San Mateo)郡のスティーブ・ワッグスタッフ(Steve Wagstaffe)検事は、タイソン氏を訴えることはしないと明かし、「サンフランシスコ市警とサンマテオ郡保安官事務所が作成した報告書を見直し、また司法当局が飛行機の他の乗客から回収したさまざまな動画も確認した」と話すと、「その結果、今回の衝突をめぐる状況を根拠に、タイソン氏を訴追はしない方向になった」と続けた。

「状況というのは、騒動につながった被害者の行動や、タイソン氏と被害者とのやりとり、今回の件での訴追は避けてほしいという被害者とタイソン氏双方からの要請などが含まれる」

 ヘビー級史上最強のボクサーの一人とされるタイソン氏は、問題行動でも知られていて、1997年のファイトでイベンダー・ホリフィールド(Evander Holyfield)氏の耳をかみちぎった事件は悪名高い。1992年にはレイプ罪で有罪となり、3年間服役。2007年にはコカイン中毒であることを認めている。(c)AFP