【5月11日 AFP】ウクライナのドミトロ・クレバ(Dmytro Kuleba)外相は10日、ドイツがロシア産石油の禁輸やウクライナへの兵器供与などの対ロシア政策で姿勢を転換したことを歓迎した。

 クレバ氏は、首都キーウでウクライナ訪問中のアナレーナ・ベーアボック(Annalena Baerbock)独外相と記者会見し、ドイツがウクライナへの兵器供与など「一連の問題をめぐる姿勢を転換したことに感謝したい」と表明。ドイツ政府がロシア産石油の禁輸措置を支持したことについても謝意を表した。

 ベーアボック氏はこの日、ロシア軍が戦争犯罪に及んだとされるキーウ近郊のブチャ(Bucha)を視察し、地元住民と面会。「想像し得る最悪の犯罪」がなされたと述べ、関与した者の責任追及を約束した。

 西側諸国の高官がここ数週間で相次いでウクライナを訪れているが、ドイツ高官の訪問はロシアの侵攻開始後で初めて。ベーアボック氏は、キーウのドイツ大使館を近く再開する意向も表明した。

 ウクライナでは、ドイツの支援内容をめぐり不満がくすぶっていた。特にオラフ・ショルツ(Olaf Scholz)独首相に対しては、ウクライナに十分な兵器を提供せず、ロシア産エネルギー資源への依存からの脱却に消極的だとの批判が上がっていた。(c)AFP