【5月10日 AFP】英国のエリザベス女王(Queen Elizabeth II、96)は10日、議会開会式を欠席し、長男のチャールズ皇太子(Prince Charles)が代理で出席した。女王の欠席は1963年以来で、王位継承の時期が近いことが示された。

 王室は前日、女王が「時折移動に支障を来す状態」が続いており、医師の助言に従い「不本意ながらも」開会式への出席を見合わせることを決めたと説明していた。

 チャールズ皇太子は、妻のカミラ夫人(Camilla, Duchess of Cornwall)や長男のウィリアム王子(Prince William)が見守る中、女王に代わって施政方針演説を読み上げた。

 エリザベス女王は過去に、アンドルー王子(Prince Andrew)とエドワード王子(Prince Edward)を妊娠中だった1959年と63年の2度だけ、議会開会式を欠席している。

 女王が欠席を決めたことで、来月行われる在位70周年「プラチナジュビリー(Platinum Jubilee)」の祝賀行事への参加にも影響が出るのではないかという懸念が強まっている。

 女王はこのところ、健康問題や高齢であることを理由に複数の公務を中止しており、英国史上最長の70年に及んだ在位の終わりが近づいていることを示唆している。(c)AFP/James PHEBY and Joe JACKSON