【5月10日 AFP】男子テニスのノバク・ジョコビッチ(Novak Djokovic、セルビア)は9日、現在絶好調を維持する19歳のカルロス・アルカラス(Carlos Alcaraz、スペイン)について、今季ここまでの「最高の選手」と称賛し、全仏オープン(French Open 2022)では「主な優勝候補」の一人との認識を示した。

 アルカラスは前週のマドリード・オープン(Mutua Madrid Open 2022)で同胞のラファエル・ナダル(Rafael Nadal)とジョコビッチを撃破した後、8日の決勝では世界ランク3位のアレクサンダー・ズベレフ(Alexander Zverev、ドイツ)を下し、今季四つ目のタイトル獲得を果たした。また、ATPツアーがスタートした1990年以降、同じ大会でトップ5の選手3人を破った史上最年少の選手となった。

 ジョコビッチはイタリア国際(Internazionali BNL d’Italia 2022)の会見で、「これまでのところ彼が世界最高のプレーヤーだ。今季ここまでの成績からすれば、それは疑いようもない」と話し、「数日前に自分と対戦したときの重圧への対処も、最後まで落ち着いていて、それには感銘を受けた。彼はトロフィーを勝ち取るにふさわしかった」とアルカラスに敬意を表した。

 さらに、「あらゆる面で、彼の戦いぶりには本当に感銘を受けている。実に完成されたプレーヤーで、攻守両面で等しく優れている」とし、「ローラン・ギャロス(Roland Garros、全仏オープン)で、彼が主な優勝候補の一人なのは間違いない」と語った。

 この日発表された最新の世界ランキングで、自己最高の6位に浮上したアルカラスは今季、現時点でツアートップの28勝(3敗)をマークしているほか、トップ10選手を相手に誰よりも多い7勝を挙げている。今月下旬の全仏オープンに調子を合わせるべく、イタリア国際は欠場する。

 一方、今季のジョコビッチは、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のワクチン接種を受けない選択をして数大会を欠場し、ここまで11試合(7勝4敗)のプレーにとどまっている中でイタリア・ローマに到着。今は調子のピークを模索しているものの、自身の「テニスのレベルは現在かなり高い」と確信している。

イタリア国際の初戦となる2回戦の相手は、アスラン・カラツェフ(Aslan Karatsev)に決まった。(c)AFP/Reem ABULLEIL