ファーウェイ、科学的仮説を発表 今後の開発目標に
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【5月4日 Xinhua News】ロボットに「カエルの目」が備われば、暗闇の中で物を見る能力が高まる。自動運転車が「クモの目」を持てば、安全車間距離は100メートルから1メートル以下に縮まる。量子計算を用いれば、長期間の試験をせずとも物質の特性を算出できる。
これらは幻想ではない。中国企業が今後10年の研究開発プロセスに掲げた具体的な目標だ。通信機器大手の華為技術(ファーウェイ)は4月26、27両日に開いた「2022年ファーウェイ・グローバルアナリストサミット」で、一連の科学的仮説とビジネスビジョンを発表し、共にイノベーションを探究するよう世界の優れた人材に呼び掛けた。
ファーウェイ戦略研究院の周紅(しゅう・こう)院長は「未来に向けて大胆に仮説とビジョンを打ち出し、既存の理論と技術上のボトルネックの制約を打ち破ることでのみ、速いペースで前進することができる」と語った。
ファーウェイのグローバルアナリストサミットは19年間にわたり開催されている。同サミットは中国の科学技術重鎮企業であるファーウェイの、今後の発展方向を知る重要な窓口であるだけでなく、「イノベーション都市」として知られる広東省深圳市の企業とデジタル経済などの重点業界の最新動向も反映している。
ファーウェイはここ数年、重圧の下でも多額の研究開発投資を続けている。2021年12月期の決算によると、同期の研究開発投資は1427億元(1元=約20円)で、研究開発費が売上高に占める割合は22・4%と直近10年間で最高となった。同社が直近10年間で投入した研究開発費は累計8450億元を上回っている。
「欧州連合(EU)2021年産業研究開発投資スコアボード」の統計によると、ファーウェイは世界有数の特許保有企業であり、全世界で保有する特許の数は21年末時点で11万件となった。うち、発明特許が9割余りを占めている。(c)Xinhua News/AFPBB News