【4月26日 AFP】トルコの裁判所は25日、仏パリ生まれの慈善家で活動家のオスマン・カバラ(Osman Kavala)氏(64)に対し、政府転覆を企てた罪で終身刑を言い渡した。カバラ氏は2013年の反政府デモや16年のクーデター未遂に関与した疑いで、裁判で有罪が確定しないまま17年から収監されている。

 他の7人の被告も、13年の大規模な反政府デモで、レジェプ・タイップ・エルドアン(Recep Tayyip Erdogan)首相(当時)率いる政権を転覆させる計画を支援した罪でそれぞれ18年の実刑が言い渡された。

 北大西洋条約機構(NATO)の一部加盟国や人権団体は今回の判決に反発。ドイツは、カバラ氏を「直ちに釈放」するべきだと主張。欧州連合(EU)の外相に当たるジョセップ・ボレル(Josep Borrell)外交安全保障上級代表は、欧州人権裁判所(European Court of Human Rights)による釈放を求める判断を無視していると非難した。

 国際人権団体「アムネスティ・インターナショナル(Amnesty International)」の欧州担当者、ニルス・ムイズニクス(Nils Muiznieks)は「われわれがきょう目にしたのは、途方もない茶番劇のような司法だ」と糾弾した。(c)AFP/Fulya OZERKAN