モルドバ、ロシア大使呼び出し懸念表明 ロ軍幹部の発言受け
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【4月23日 AFP】ロシア軍幹部がウクライナ南部の制圧により、モルドバ東部の親ロシア派支配地域トランスニストリア(Transnistria)への回廊確保を目指していくと述べたことを受け、モルドバは22日、ロシア大使を呼び出して「深い懸念」を伝えた。
モルドバ外務省は声明で「こうした発言は不当であり、国際的に認められた国境内におけるわが国の主権および領土的一体性を支持するロシアの立場とも矛盾する」と述べた。
ロシア軍中央軍管区のルスタン・ミンネカエフ(Rustam Minnekaev)副司令官は22日、同軍はウクライナ東部と南部の完全支配を目指していくとして、「南部を支配すれば、ロシア語話者が抑圧されているトランスニストリアへの回廊が確保できる」と主張していた。
トランスニストリアでは、1990年に多数派のロシア系住民が「沿ドニエストル・モルドバ共和国」の分離独立を宣言したが、国際的には承認されていない。
1991年にロシア軍の支援を受けて政府軍との紛争になり、1992年に停戦協定が成立した。ロシアは今も駐留軍を維持している。(c)AFP