【4月23日 AFP】アフガニスタン北部の2都市で21日、爆発が相次いで発生し、合計で少なくとも16人が死亡した。いずれもイスラム過激派組織「イスラム国(IS)」が犯行声明を出した。

 アフガニスタンでは昨年8月、イスラム主義組織タリバン(Taliban)が米国の支援する政権を崩壊させ実権を奪取して以降、爆破事件は大幅に減少。だがスンニ派(Sunni)のISは以後も、シーア派(Shiite)を標的とした攻撃を繰り返している。

 北部バルフ(Balkh)州の公衆衛生当局によると、同州マザリシャリフ(Mazar-i-Sharif)にあるシーア派のモスク(イスラム礼拝所)で爆発があり、12人が死亡、58人が負傷し、うち32人が重傷となっている。

 現在はイスラム教の断食月「ラマダン(Ramadan)」に当たり、モスクでは当時、昼間の礼拝が行われていた。ISは犯行声明を出し、爆発物をモスク内に持ち込み、遠隔操作で起爆させたと述べた。

 また同日、北部クンドゥズ(Kunduz)でも別の爆発があり、少なくとも4人が死亡し、18人が負傷した。警察当局はAFPに対し、タリバンのために働く整備士を乗せた車両の近くで自転車爆弾が爆発したと説明した。ISはこの攻撃についても犯行を主張したが、爆発物を仕掛けたのはクンドゥズ空港の職員を乗せたバスとしている。

 19日には首都カブールのシーア派男子学校で2回の爆発があり、少なくとも6人が死亡、25人が負傷した。この事件については、犯行声明は出されていない。(c)AFP/Qubad Wali and Abdullah Hasrat