【4月24日 AFP】米首都ワシントンとその周辺地域で最もミステリアスな建物の一つ、末日聖徒イエス・キリスト教会(Church of Jesus Christ of Latter-day Saints、通称モルモン教、Mormon)の神殿が今月から半世紀ぶりに一般公開される。

 メリーランド州ケンジントン(Kensington)にある、まるでSF小説に出てきそうな金色の6本の尖塔(せんとう)と真っ白な壁の神殿は、長年、人々の興味をそそってきた。普段、中に入ることができるのはモルモン教徒のみだが、4月末から6月上旬にかけて予約制にて無料で一般公開するという。

 1974年の前回公開時には、約75万人が見学に押し寄せたという。その中には当時のファーストレディー、ベティ・フォード(Betty Ford)氏もいた。

 中に入るとすぐに白い服に着替え、白いスリッパを履かなければならない。「これはリセットです。平等と純潔の象徴です」と、モルモン教の総本山があるユタ州から来た幹部の一人は説明した。

 厚いじゅうたんは新品同様で、金色をアクセントにした内装は豪華だ。洗礼堂には、白い大理石でできた雄牛12頭の像の背に、小さな水槽が設置されている。雄牛はイスラエルの12部族を表すという。同じく白い大理石の「神殿」も見学できる。この祭壇前で結婚式が行われる。

 一般公開中には数十万人の訪問が見込まれている。(c)AFP