ロシア旗艦の不明者情報、開示の「権限なし」 大統領府
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【4月19日 AFP】ロシア大統領府は19日、黒海(Black Sea)艦隊旗艦のミサイル巡洋艦「モスクワ(Moskva)」沈没を受け、乗組員の家族が行方不明者に関する情報開示を求めていることについて、「権限がない」としてこれに応じなかった。
巡洋艦「モスクワ」は先週、爆発と火災に見舞われた後、沈没した。ウクライナ軍はミサイルで撃沈したと主張しているが、ロシア側は弾薬が爆発したためだと発表している。
ロシア当局は定員680人の同艦から乗組員を避難させたと発表したが、それ以外の詳細は明らかにしていない。
同艦が沈没して以来、徴集兵を含む乗組員の親や家族がソーシャルメディア上で、自分の子どもが行方不明になっており、情報開示を求めると訴えている。
この状況についてコメントを求められたドミトリー・ペスコフ(Dmitry Peskov)大統領報道官は同日、「すべての情報伝達は国防省を通じてのみ行われる」と述べ、大統領府には詳細を明らかにする「権限はない」と説明した。
独立系ニュースサイト「メドゥーザ(Meduza)」は黒海艦隊司令部の関係筋の話として、同艦には沈没当時、約500人が乗船しており、乗組員37人が死亡したと報道。約100人が負傷したが、正確な行方不明者の数は不明だとしている。(c)AFP