【4月12日 AFP】台湾軍は12日、可能性が取り沙汰されている中国による侵攻などに備えるための冊子を発行した。シェルターの場所を調べる方法や、非常食などの備蓄について解説している。

 ロシアのウクライナ侵攻を受け、これまでに中国が示唆してきたように、台湾に攻め入るのではないかとの懸念が大きくなっている。台湾軍がこうしたガイドを出すのは初めてで、スウェーデンや日本で発行されている類似の冊子を参考にした。

 国防部(国防省)によると、28ページの冊子には「軍事的な危機や自然災害時の緊急対応ガイドラインとして一般市民が使える情報」を掲載。空襲や大規模火災、建物の倒壊、停電、自然災害の際に役立つ基礎的なサバイバル知識が含まれている。

 また、携帯のアプリを使ったシェルター探しや、空襲警報の聞き分け方など非常時の対応を解説。国防部は「戦争や災害が起きる前に、市民により良く備えをしてもらうためのものだ」としている。

 台湾は、日本、韓国、フィリピンとは異なり、米国と安全保障に関する条約を結んでいない。(c)AFP