【4月15日 People’s Daily】第14次5か年計画の1年目となる2021年、中国の自動車産業は着実に発展した。年間生産台数は前年比3.4%増の2608万2000台、販売台数は3.8%増の2627万5000台でいずれも13年連続世界一を達成。世界最大の自動車市場の地位をさらに強固なものとした。

 中国西部・重慶市(Chongqing)にある長安汽車(Chang’an Automobile)の両江工場では、すべての生産ラインがフル稼働している。「計画では1か月の生産台数は7万9615台に達します」と同社の朱華栄(Zhu Huarong)董事長。2021年に長安ブランドの自動車販売台数は175万台を超え、前年比16.7%になった。

 工業情報化省装備工業一局の王衛明(Wang Weiming)局長は「自動車産業は4年ぶりにプラス成長に転じ、中国の産業回復と経済の安定成長に貢献した」と説明。国民の所得水準が徐々に成長するのに伴い、自動車市場のグレードアップも進んでいる。2021年の乗用車販売台数は前年比6.5%増の2148万2000台で、そのうち高級自動車は20.7%増の347万2000台だった。

 中国自動車工業協会副会長兼秘書長の傅炳鋒(Fu Bingfeng)氏は「中国の自動車産業は電動化、インターネット化、スマート化において大きな進歩を遂げている」と強調。2021年の新型乗用車市場で、運転補助システムを搭載した自動車のシェアは20%に達する。傅氏は「2021年の新エネルギー車の市場浸透率は13.4%に達した。2025年には20%、2030年には40%という目標を前倒しできそうだ」と話す。

 国産乗用車の年間販売台数は23.1%増の954万3000台。全体の44.4%を占め、前年より6ポイント増えて過去最高水準に接近している。また、自動車メーカーの統計によると、2021年は201万5000台の自動車を輸出し、前年比1.1倍となった。このうち乗用車は161万4000台、商業者は40万2000台。

「この10年間、中国の自動車輸出は100万台前後で推移していたが、2021年に初めて200万台を超えた。中国の自動車産業が質的転換を遂げた証だ」と傅氏。上海汽車(SAIC)、奇瑞汽車(Chery Automobile)、長安汽車などの国産ブランドが輸出を大きく伸ばした。新エネルギー車の輸出は前年比で3倍の31万台となり、英国、ノルウェー、ドイツ、フランスなどが主要市場となった。(c)People’s Daily/AFPBB News