【4月6日 AFP】イタリア菓子大手フェレロ(Ferrero)は5日、「キンダー(Kinder)」ブランドの卵形チョコレートなどを欧州の一部諸国で回収したと発表した。サルモネラ菌の食中毒との関連が取り沙汰されたことを受けての予防措置と説明している。

 フェレロはAFPに対し、卵形チョコにおもちゃが入った「キンダーサプライズ(Kinder Surprise)」などの商品へのサルモネラ菌混入は、現時点では実証されていないものの、念のため自主回収したと述べた。

 対象商品はベルギー・アルロン(Arlon)のフェレロ工場で製造され、ベルギー、英国、フランス、ドイツ、スウェーデンで発売されたもの。

 英当局は5日、サルモネラ食中毒の患者は63人に上っていると発表。また仏保健当局によると、国内で患者21人が報告されており、うち15人が回収対象になっているキンダー製品を食べたと証言している。患者の平均年齢は4歳。

 仏当局は、英仏で確認されたサルモネラ菌は同株で、アルロン工場で作られたキンダー製品と関連があると指摘している。

 一方フェレロは4日、仏語版の自社サイトで「出荷されたキンダー製品からはサルモネラ菌は検出されておらず、消費者からの苦情もない」と説明した。

 欧州は約2週間後に、キリスト教の復活祭「イースター」を迎える。それを前に、キンダーの卵形チョコも先月から店頭に並んでいたが、関係商品は撤去された。(c)AFP