【4月5日 AFP】3日に行われた男子プロバスケットボールのユーロリーグ(Euroleague)の試合で、セルビアのレッドスター・ベオグラード(Red Star Belgrade)が、ロシアに侵攻されているウクライナを支持する横断幕を拒否する出来事があった。チームは4日、「選手のジェスチャーの政治的利用」を批判し、正当な決断だったと主張した。

 リトアニアで行われた一戦では、レッドスターと対戦したホームのジャルギリス・カウナス(Zalgiris Kaunas)の選手と審判3人が、試合前に「停戦」を訴えるウクライナカラーの青と黄色の横断幕を手にした。

 レッドスターは、同調しなかったのは「臆測や選手のジェスチャーの政治的利用を避ける」ためだったと説明。「ユーロリーグとジャルギリスに対しては試合の数日前に正式に連絡し、いかなる政治的主張も認めず、いかなる国の色の横断幕も掲げるつもりはないとの意向を伝えていた」と明らかにした。

 また、ウクライナでの戦争については、国の代表としてセルビアの「公式な立場に従う」必要があると強調した。セルビア政府は侵攻を非難してはいるが、対ロシア制裁は拒否している。

 一方で、レッドスターでプレーする米国人選手のアーロン・ホワイト(Aaron White)は、ツイッター(Twitter)で戦争反対の立場を表明。「チームとして横断幕に触れないように言われていた。自分はあの戦争を支持しておらず、世界の平和を望んでいることを明確にしたい」とツイートした。(c)AFP