【4月3日 AFP】ウクライナのハンナ・マリャル(Ganna Maliar)国防次官は2日、同国軍がキエフ州全域をロシア軍から奪還したと発表した。

 ウクライナを侵攻したロシア軍はこれに先立ち、首都キエフ近郊の主要都市から撤退。マリャル氏はフェイスブック(Facebook)に、「イルピン(Irpin)とブチャ(Bucha)、ホストーメリ(Hostomel)とキエフ州全域が侵略者から解放された」と投稿した。

 3都市はいずれもキエフの北西にあり、2月24日に始まったロシア軍の侵攻により大きな被害を受けていた。イルピンとブチャは今週、ウクライナ軍により奪還されたが、戦闘により多数の民間人が犠牲となった。

 ブチャに入ったAFPは、一つの道路で少なくとも20人の遺体を確認。うち1人は両手を縛られた状態で亡くなっていた。

 ブチャ市長はAFPの電話取材に対し、街中には遺体が散乱しており、これまでに280人が集団墓地に埋葬されたと説明。「全員が後頭部を撃たれ殺されていた」とし、犠牲者には男性や女性、14歳の少年も含まれていたと語った。多くは武器を持っていないことを示す白い布を身に着けていたという。

 当局によると、イルピンでは少なくとも200人が死亡。ホストーメリは、飛行場をめぐる激しい戦闘の舞台となった。(c)AFP