【4月2日 AFP】ロシア大統領府(クレムリン、Kremlin)は1日、フランス出身でロシア市民権を取得している俳優のジェラール・ドパルデュー(Gerard Depardieu)氏(72)がウクライナ侵攻をめぐってウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)大統領を非難したことを受け、同氏は勉強不足だとして、ウクライナにおけるロシアの行動を「説明」したいと申し出た。

 フランスで長年活躍し、ピーター・ウィアー(Peter Weir)監督の1990年の映画『グリーン・カード(Green Card)』でハリウッド(Hollywood)スターになったドパルデュー氏は、富裕層への増税案に反発して2013年にフランスを離れ、ロシア市民権を取得した。

 プーチン氏とは交友関係にあるが、ロシアのウクライナ侵攻に異議を唱え、開始数日後には交渉を呼び掛けていた。

 ロシアのドミトリー・ペスコフ(Dmitry Peskov)大統領報道官は記者団に、「ドパルデュー氏は、何が起きているのか十分理解していないようだ」として、ウクライナ政府が2014年に同国東部で民間人を爆撃したと非難した。

 さらに「必要なら、理解を深めてもらうためにこの事実を伝えて説明したい」と付け加えた。

 議員の一人は、ドパルデュー氏の市民権を剥奪し、財産を孤児に譲渡するべきだと主張している。

 ドパルデュー氏は先月31日、「ウラジーミル・プーチン氏のような指導部によるクレイジーで受け入れ難く、度を越した行為の責任はロシア国民にはない」とAFPに語っていた。(c)AFP