【4月1日 AFP】ロシア大統領府(クレムリン、Kremlin)は3月31日、ウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)大統領の側近がウクライナ侵攻の実情を大統領に伝えるのを恐れているとした米英の主張を否定した。

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 ドミトリー・ペスコフ(Dmitry Peskov)大統領報道官は記者会見で、「(米国の)国務省も国防総省もクレムリンで何が起こっているのか、本当の情報を持っていない」と一蹴。「彼らはプーチン大統領を理解していない。意思決定の仕組みを理解していない。われわれの仕事の仕方を理解していない」と批判した。

 英情報機関・政府通信本部(GCHQ)のジェレミー・フレミング(Jeremy Fleming)長官は31日、ロシア軍の戦果とウクライナの抵抗の度合いについて「プーチン氏の側近は同氏に真実を伝えるのを恐れている」との見方を示した。

 30日には、米ホワイトハウス(White House)のケイト・ベディングフィールド(Kate Bedingfield)広報部長も、米情報機関の機密情報に基づく分析結果として、プーチン氏が「ロシア軍により欺かれたと感じて」おり、側近との関係が悪化していると指摘していた。

 ペスコフ氏は、このような主張がなされたことは「残念」なだけでなく、「懸念」を呼び起こすものだと指摘。「なぜならこのような完全な理解不足は誤った判断や軽率な判断につながり、非常に悪い結果をもたらすからだ」と警告した。(c)AFP