【4月1日 AFP】米政府は3月31日、国民によるパスポート(旅券)申請について、4月11日からは性別欄で男女どちらでもない「X」を選べるようにすると発表した。トランスジェンダーと自認する米国人は、出生証明書などの公的書類に記された性別とは関係なく「X」を選択できるようになる。

 ホワイトハウス(White House)は声明で、トランスジェンダーや、自身を男性と女性のどちらとも考えない「ノンバイナリー」の米国人の多くが、これまで国内外での移動に際して大きな障壁に直面し、性自認が尊重されてこなかったと指摘。今回の措置により、そういった人々が「正確」な身分証明書を入手できるようにするというジョー・バイデン(Joe Biden)大統領の取り組みが大きく前進するとした。

 ホワイトハウスによると、空港の警備を担う米運輸保安局(TSA)は現在、性別欄の「X」の導入促進に向け、全米の航空会社と緊密に連携。米大手航空会社2社はすでに、予約の際に性別欄で男女以外の選択肢を用意しており、今年中にはもう1社も続く予定という。(c)AFP