【3月31日 AFP】国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)は30日、先月24日のロシアの侵攻以来、国外に逃れたウクライナ人が401万9287人に上ると発表した。ここ数日は、1日当たり約4万人が西側諸国に避難している。

 国際移住機関(IOM)によると、3月16日時点での国内避難民は推定648万人。さらに留学や仕事などでウクライナに滞在していた外国人20万4000人以上も国外に避難したという。

 侵攻前のウクライナの人口は3700万人だった。これには、ロシアが併合したクリミア(Crimea)半島とウクライナ東部の親ロシア派支配地域は含まれていない。

 UNHCRがまとめたウクライナ難民の主な行き先と内訳は以下の通り。

■ポーランド:233万6799人

 ウクライナ難民の10人に6人近くがポーランドに向かった。

 ポーランドは、欧州諸国間で出入国審査なしに国境を越えることを認めるシェンゲン(Schengen)協定に加盟しており、ウクライナ難民の多くはポーランドからシェンゲン圏に向かっている。

■ルーマニア:60万8936人

 欧州連合(EU)加盟国のルーマニアに逃れたウクライナ人の多くは、モルドバ経由で来た。大半が他国へ移動したとみられる。

■モルドバ:38万7151人

 モルドバはウクライナの主要港湾都市オデッサ(Odessa)から最も近い位置にある。

■ハンガリー:36万4804人

■ロシア:35万632人

 これ以外に11万3000人が2月21日から23日の間に、ウクライナ東部の親ロシア派が支配するドネツク(Donetsk)、ルガンスク(Lugansk)両地域からロシアに渡った。

 UNHCRは29日、ウクライナ住民がロシアへ強制移住させられている疑いがあることは認識しているが、そうした情報の裏付けは取れていないと述べた。

■スロバキア:28万1172人

■ベラルーシ:1万902人

(c)AFP/Robin MILLARD