【4月2日 CNS】中国でマイホームを購入する女性が増えている。不動産調査を手がける貝殻研究院(Beike Yanjiuyuan)によると、2021年の38都市の不動産取引データで、女性の購入者の比率は48.6%に達し、5年前より3.1ポイント高くなった。

 要因としては、女性の自立意識や所得水準の向上だけでなく、結婚観の変化が背景にある。研究院によると、女性の74.6%が「結婚前に自分の家が欲しい」と考えている。

「マイホームは結婚よりも安心感を与えてくれる」「自分の居場所が欲しい」「結婚した時に強い立場になれる」。婚姻率が減少する一方で、離婚率は年々高まっており、年齢が若いほどこうした意識と消費力が強くなり、住宅業界では「彼女経済(她経済)」と呼んでいる。

 多国籍コンサルト会社のアクセンチュア(Accenture)によると、中国では20~60歳の女性人口が4億人近く、年間最大10兆元(約194兆円)の消費力を持っており、世界第3位の消費市場に匹敵する。

 南部の広東省(Guangdong)深セン市(Shenzhen)では女性の住宅購入者の比率は54.7%に達している。広東省東莞(Dongguan)市は51.6%、東部の浙江省(Zhejiang)杭州市(Hangzhou)は44.2%、東北部の遼寧省(Liaoning)瀋陽市(Shenyang)は45.7%だ。

 マイホームの購入方法を見ると、自力で購入した女性は2割程度で、親の支援を受けたのは35.7%。このほか相続による取得、結婚時の取得だった。

 自力で家を買う女性を収入別に見ると、月収3000元(約5万8000円)未満の持ち家率は12.1%、1万5000元(約29万円)以上は75.9%だった。(c)CNS-第一財経/JCM/AFPBB News