ルーマニア、安定ヨウ素剤配布 原子力事故に備え
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【3月30日 AFP】ルーマニアのアレクサンドル・ラフィラ(Alexandru Rafila)保健相は29日、ロシアのウクライナ侵攻で原子力事故が起きた場合に備えて安定ヨウ素剤を無償配布すると発表した。かかりつけ医を通じて来週から行われる。使用期限は3年。
安定ヨウ素剤には、放射線被ばくによる甲状腺がんなどの発生を予防する効果がある。欧州ではロシアによるウクライナ侵攻を受け、飛ぶように売れている。ウクライナには原子炉が15基ある。
ラフィラ氏は安易に服用しないよう警告した。原子力事故については「起きないとは言い切れない。備えねばならない」との見解を示した。
国際保健当局は安定ヨウ素剤について、原子力事故が起きた場所から20キロ圏内の住民が被ばくの直前または直後に服用すべきとし、特に妊婦や新生児、小児、若者に推奨している。(c)AFP