中国の環境改善、昨年は810万ha 北海道の面積と同規模
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【3月30日 東方新報】中国は急激な経済成長を遂げた一方、環境破壊や公害が深刻化し、市民の生活や社会の発展に悪影響を及ぼしている。近年は国を挙げて環境保全に取り組んでおり、環境破壊を伴いながら経済成長にまい進する時代から、自然を生かしながら国民の生活を豊かにする時代に向かっている。
中国全国緑化委員会弁公室は3月12日の「植樹節(植樹の日)」に先立つ11日、「2021年国土緑化状況公報」を発表。昨年一年間で360万ヘクタールの造林と306万6700ヘクタールの草原の改良が行われ、砂漠化・石漠化した土地144万ヘクタールを再生した。合計すると810ヘクタールを超え、北海道の総面積(834万2400ヘクタール)に匹敵する。
重点生態保全プロジェクトでは、天然林113万3300ヘクタールを育成し、耕地を森林に変える「退耕還林」は38万800ヘクタール、耕地を草地に戻す「退耕還草」は2万3900ヘクタールに及んだ。
中国政府は2030年までに二酸化炭素(CO2)排出量をピークアウトさせ、2060年までにCO2排出量を実質ゼロにするカーボンニュートラルを目指す二大公約を掲げている。そのためにも全土で緑化の推進が不可欠だ。
中国中部を流れる長江(揚子江、Yangtze River)、南部の珠江(Pearl River)、北部の太行山脈、東部の沿岸地区では計34万2600ヘクタールの防護林を整備。北京市と天津市(Tianjin)周辺の砂漠化を防ぐプロジェクトでは21万2500ヘクタールを造林した。また、環境保全機能が劣化した森林93万3300ヘクタールを修復し、土壌流出対策をした面積は6万2000平方キロ増えた。
森林・草原の保全も進んでいる。有害生物対策をした森林は966万6700ヘクタール、草原は1373万3300ヘクタールに達した。マツ科樹木に発生する感染症「マツ材線虫病」対策に効果が見られ、拡大傾向を緩和。森林火災の発生回数や森林・草原の被害面積はいずれも減少している。
環境保全を進めながら産業を興す「緑色富民」は規模が拡大している。食用油や美容液などに使われるツバキ科の常緑低木・油茶は25万1300ヘクタールを造林・改良。自然を楽しむエコツーリズムの観光客数は延べ20億9300万人を数え、前年比12%増となった。
人と自然が共に豊かになるウィンウィンの関係構築に向けた取り組みが進んでいる。(c)東方新報/AFPBB News