【3月29日 東方新報】中国国家たばこ専売局は「電子たばこ管理規則」を制定し、5月1日から施行する。未成年への販売を明確に禁止する内容となっている。

 同局は「電子たばこ産業は無秩序に発展しており、一部の製品はニコチンを含んでいるかも不明なほか、添加成分の表示がなく、リキッドが漏れるなどの問題が起きている」と指摘。健康に害がないような誤解を与える広告もあり、「未成年者の喫煙を誘発し、心身の健康を害する」と警告している。

 管理規則では「小中高校や幼稚園、専門学校などの周辺に販売店や自動販売機を設置してはならず、宣伝イベントも開いてはいけない」と定めている。

 昨年6月に施行された改正未成年者保護法では「学校および幼稚園周辺にたばこ、酒類、宝くじを販売する店舗を設置してはならない」「店舗側は未成年者かどうか判別しづらい場合、身分証明書の提示を求める」と明記している。

 しかし、新探健康発展研究センターが都市部の学校計160校周辺を調べたところ、200メートル以内にたばこの販売場所がある学校が60%の96校に上り、半数近くの店舗で「未成年者への販売禁止」という表示がなかった。また、7都市の計70店舗のうち50店舗で未成年が電子たばこを買えたという。姜垣(Jiang Yuan)副主任は「実効性のある強力な規制をする必要がある」と指摘する。

 世界保健機関(WHO)中国事務所によると、成人の喫煙者の9割近くが18歳前に喫煙を始めている。中国疾病予防管理センターの蕭琳(Xiao Lin)氏は「青少年の喫煙は呼吸器系と循環器系の機能を損ない、成人後に慢性疾患の発症を早める。大人が未成年の喫煙を防ぐ環境をつくることが必要だ」と話す。

 中国では、以前は成人男性の大半が喫煙し、接待や会食の際は相手に自分のたばこを勧めるのが習慣だった(中国では、銘柄はあまり気にしない)。タクシー運転手は喫煙しながら運転するのが当たり前だったが、2008年の北京夏季五輪の開催前から禁煙対策が本格化。喫煙するタクシー運転手は姿を消し、多くの都市で飲食店など公共空間での喫煙は禁じられるようになった。

 また、20~30代の間では健康志向が広まり、喫煙率は大幅に下がっている。

 そんな中、電子たばこ産業は「健康への影響が少ない」「ニコチンを含んでいないフレーバータイプは害がない」と宣伝し、若者向けに「電子たばこはかっこいい」とアピールして浸透を図っている。

 今回の制定・施行は、こうした現状に規制をかけるのが目的だ。ただ、最近はメッセージアプリ「微信(WeChat)」を使い、電子マネーと郵送で電子たばこを購入する方法も広まっている。どこまで青少年と電子たばこのつながりを実際に断ち切れるかが問われている。(c)東方新報/AFPBB News