【3月23日 AFP】体操女子で昨年の東京五輪団体5位に入った畠田瞳(Hitomi Hatakeda)が22日、現役引退を発表した。21歳での引退理由について、昨年の世界体操競技選手権(50th FIG Artistic Gymnastics World Championships)でのけがと、新型コロナウイルス禍でのモチベーション維持の難しさを挙げた。

 畠田は昨年10月の世界選手権で段違い平行棒の練習中に落下。中心性脊髄損傷と頸椎(けいつい)打撲と診断された。1週間後には退院したが、この日のインスタグラム(Instagram)の投稿で完全には回復していないことを明かした。

 また、新型コロナのパンデミック(世界的な大流行)で大会が中止や延期になる中、「モチベーションを保つのが難しい」とも述べた。

 来月に東京で行われる全日本体操個人総合選手権(2022 All-Japan Artistic Gymnastics Individual All Around Championships)が現役最後の大会になる。けがのため全種目には出場できないというが、「今できる最大限の演技で皆様に少しでも恩返しができるように頑張りたい」と意気込みを記した。

「体操を始めた時には想像もしていなかった素晴らしい経験ができたのはたくさんの方々のサポートのおかげであり感謝しかありません」

 畠田は父の好章(Yoshiaki Hatakeda)氏も元体操選手で、1992年のバルセロナ五輪では男子団体総合で銅メダルを獲得。妹の千愛(Chiaki Hatakeda)も現役の体操選手として活躍している。(c)AFP