【3月21日 AFP】ウクライナの首都キエフで、オフマディト(Okhmatdyt)小児科病院に入院するウォロディミル君(13)のうつろな表情が戦争の悲惨さを物語っている。

 ロシア軍による侵攻から2日後、乗っていた車が銃撃を受け、同乗していた父親と6歳のいとこが死亡した。ウォロディミル君は一命を取り留めたが、あごや背中、腕、足に銃創を負った。

 入院後3週間が経過したウォロディミル君は、きょうの体調は「いい」と小さな声で言った。だが医師によると、脊柱の近くに弾丸が残っており、ウォロディミル君はさらなる手術を受ける必要があるという。

 ウクライナ最大の小児科病院であるオフマディト病院は、戦争のトラウマに直面している。同院に勤務する小児科医は「病院で生活しており、自宅には帰っていない。1日24時間、週に7日、朝も昼も夜も常に子どもたちを救急治療している。本当に恐ろしく、困難な状況だ」と語った。(c)AFP/Danny KEMP