【3月20日 AFP】女子選手として大会に出場し、物議を醸している米ペンシルベニア大学(University of Pennsylvania)のトランスジェンダーの競泳選手リア・トーマス(Lia Thomas)が、19日に大学ラストレースとなる100ヤード自由形決勝に臨み、最下位でレースを終えた。

 この種目では第10シードだったトーマスは、午前の予選で自身今季ベストとなる47秒37をマークし、全体4位で決勝に勝ち進んだ。しかし決勝では、46秒05で優勝したグレッチェン・ウォルシュ(Gretchen Walsh)から2秒以上遅れた48秒18の8位に終わった。

 今季からペンシルベニア大学の女子チームに移ったトーマスは、17日に500ヤード自由形を制し、全米大学体育協会(NCAA)のトップカテゴリー大会で優勝した初めてのトランスジェンダー選手となった。18日の200ヤード自由形は5位だった。

 米国水泳連盟(USA Swimming)は2月、テストステロン値の基準の厳格化を含めた新しいガイドラインを発表した。しかし、大学スポーツを統括するNCAAは、大会に向けて準備していた選手にとって「不公平で、悪影響をもたらすおそれがある」として、ガイドラインを今大会は適用しないことを決めていた。(c)AFP