【3月18日 AFP】17日に行われた21-22イングランド・プレミアリーグ第20節延期分のエバートン(Everton)対ニューカッスル・ユナイテッド(Newcastle United)戦では、ピッチに侵入した観客が自身の首をケーブルでゴールポストにくくりつけて抗議したため、試合が一時中断になるという一幕があった。

 英国での化石燃料の探査を止めるために活動している団体「ジャスト・ストップ・オイル(Just Stop Oil)」は、今回の行動が自身たちによるものだと発表文の中で明かした。

 最終的にボルトカッターでケーブルを切断してこの人物はポストから離され、試合は約7分の中断の末に再開された。

 16日に行われた第27節の延期分で、リバプール(Liverpool FC)がアーセナル(Arsenal)を2-0で下した試合でも同様の抗議が試みられたが、このときは警備員によって阻止された。

 ニューカッスルの株式は、世界最大の石油輸出国の一つであるサウジアラビアの皇太子が代表を務める政府系ファンドが80パーセントを取得している。

 残留を争う上で重要な下位チーム同士の対戦だったこの試合は、ドミニク・キャルバート・ルーウィン(Dominic Calvert-Lewin)のお膳立てからアレックス・イウォビ(Alex Iwobi)が99分に劇的な決勝点を挙げてエバートンが1-0で勝利し、降格圏との勝ち点差を3とした。3年前に4000万ポンド(約62億円)の移籍金で加入するも、激しい批判を浴びてきたイウォビにとってはエバートンでの最高のゴールとなった。

 中断に加えて、ビデオ・アシスタント・レフェリー(VAR)判定の末にエバートンのアラン(Allan)にレッドカードが提示されたため、14分ものアディショナルタイムが取られていた。

 エバートンにとって降格による経済的損失は深刻になるため、試合終了の笛が鳴るとリーグ戦直近12試合での2勝目に、本拠地グディソン・パーク(Goodison Park)は歓喜に包まれた。(c)AFP