【3月16日 AFP】ロシアの政府系テレビ局で、生放送中だった人気ニュース番組に乱入し、同国のウクライナ侵攻に抗議した女性編集者が15日、モスクワの裁判所により3万ルーブル(約3万3000円)の罰金支払いを命じられ、釈放された。

「第1チャンネル(Channel One)」の編集者マリーナ・オフシャンニコワ(Marina Ovsyannikova)さんは14日夜、ロシアで最も視聴されている同局の夜のニュース番組で、「戦争反対」と書かれた紙を持って乱入。違法な抗議活動を呼び掛けた罪に問われ、最高で10日間の拘留が言い渡される可能性があった。

 罪状は放送の妨害ではなく、ロシア人に反戦デモへの参加を促した動画メッセージを投稿したことに対するものだった。ただ同国では最近、同国軍に関する「偽情報」を掲載したメディア関係者を取り締まる新法が成立。弁護人はAFPに対し、オフシャンニコワさんが今後同法に基づき訴追され、最高で15年の禁錮刑を科される可能性もあると述べている。

 出廷したオフシャンニコワさんは無罪を主張し、「ロシアが罪を犯していると今も確信している」と陳述。判決後には記者団に「文字通り眠れずに2日間を過ごした」と語り、14時間以上尋問を受けたことを明らかにした。(c)AFP