【3月11日 AFP】米国防総省は10日、北朝鮮が米国時間2月26日と3月4日に実施した弾道ミサイル発射について、新型大陸間弾道ミサイル(ICBM)の最大射程での発射に向けた試射だったとの分析結果を発表した。

 北朝鮮は2回の発射について、偵察衛星の開発に向けた実験だと主張している。ICBMだったならば2017年以来の発射となり、朝鮮半島(Korean Peninsula)を中心に軍事的緊張が高まる。

 国防総省のジョン・カービー(John Kirby)報道官によると、2回の発射は、北朝鮮が2020年10月の軍事パレードで初公開した「新型ICBMシステム」に関するものだった。いずれの発射もICBMの射程や能力を示すものではなかったが、「人工衛星の打ち上げなどの名目で最大射程での発射を行う前に、新システムを試す」明確な意図があったという。

 米政府高官は、2回の発射で「事態が深刻化」したとして、財務省が11日に北朝鮮への追加制裁措置を発表すると明らかにした。

 防衛省も米国と同様の分析結果を発表し、「平和と安全を脅かすもので、断じて容認できない」と非難した。(c)AFP