【3月10日 AFP】ウクライナ南東部の港湾都市マリウポリ(Mariupol)の当局は9日、ロシア軍包囲下の9日間で民間人1207人が死亡したと発表した。

 当局はメッセージアプリのテレグラム(Telegram)で「平和を愛するマリウポリの住民1207人が亡くなった」と投稿。ウクライナ大統領府も「正確な人数は把握できていないが、暫定値としては正しい」と認めた。

 マリウポリでは民間地区への砲撃が9日続いており、約50万人が水や電気、暖房、通信手段を断たれている。

 住民の避難は何度も失敗している。オンブズマンのリュドミラ・デニソワ(Lyudmyla Denisova)氏は9日、マリウポリは人道危機に直面していると指摘。同市北西のザポロジエ(Zaporizhzhia)への避難ルートも地雷が埋設された状態だと語った。

 マリウポリでは同日、小児科・産婦人科の病院がロシア軍の空爆を受け、少なくとも17人の職員が負傷した。ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー(Volodymyr Zelensky)大統領は「残虐行為」と非難。米政府も「蛮行」と糾弾した。(c)AFP