【3月8日 AFP】ブラジルのNGOは7日、2021年に国内で10分に1人の女性がレイプされ、7時間に1人がフェミサイド(女性を標的とした殺人)の犠牲となったとする報告書を公表した。

 報告書はNGO「ブラジル治安フォーラム(FBSP)」が、8日の「国際女性デー(International Women's Day)」に合わせまとめたもの。それによると、21年のレイプ件数は前年比3.7%増の5万6098件だった。フェミサイドは同2.7%減の1319件。

 FBSPのサミラ・ブエノ(Samira Bueno)代表は、フェミサイドはわずかに減少したが、件数としては依然として非常に多く、憂慮すべき状況に変わりはないと指摘。女性や少女への暴力の防止と対策を政府に訴えた。

 報告書は警察への届け出件数に基づいており、実際の数はこれを上回るとみられる。

 新型コロナウイルス感染対策として自宅待機が要請された20年2~5月には、フェミサイドが急増したことも分かった。(c)AFP