【3月8日 AFP】陸上男子棒高跳びの五輪金メダリストで、元世界記録保持者のセルゲイ・ブブカ(Sergey Bubka)氏が、ロシアの侵攻によって自宅からの退避を余儀なくされた、母国ウクライナの人々に対する生活必需品提供への協力をスポーツ界に呼びかけた。

 ウクライナ五輪委員会(National Olympic Committee of Ukraine)の会長を務めるブブカ氏は、「100万人以上が自宅からの退避を強いられており、その大半が女性と子どもだ」とコメントした。

「数百万人が生計を失い、ウクライナの領土内で医療を受けられず、食料や衣服もないままとなっている」

「われわれはこうした未曽有の時代に、スポーツコミュニティー側からウクライナの人々をできる限り支援するために、全世界が結束するソフトパワーを注ぎ、強化しようとしている」

 ワールドアスレティックス(World Athletics、世界陸連)の上級副会長も務めるブブカ氏は、難民キャンプでスポーツをすることが気晴らしに感じるかもしれない子どもたちのために、日用品だけでなく運動着も至急必要だと述べた。

 避難民の子どもには学校で勉強する機会がないかもしれないが、「少なくともスポーツをしたり余暇の時間を過ごしたりすることで、今自分たちが置かれている日常の恐怖から気を紛らわせられるだろう」と続けた。

 現役時代、世界陸上(World Athletics Championships)で6連覇を果たした58歳のブブカ氏は、35回にわたって世界記録を塗り替えた。(c)AFP