【3月8日 AFP】12日目を迎えたロシアによるウクライナ侵攻では、ロシア軍に包囲されている首都キエフの郊外で市街戦や白兵戦が起きている。避難民やウクライナ兵が7日、現地の戦況を語った。

 キエフ北西部に接するイルピン(Irpin)。自動小銃の発射音と砲弾の破裂音が響く中、ウクライナ軍空挺(くうてい)部隊の中尉はAFPに対し「本物の市街戦が起きている」と説明。「一部の地域では白兵戦も行われている」と語った。

 イルピンは、軍事力で劣りながらもキエフ防衛を試みるウクライナ軍にとって、死守しなければならない地点だ。ウクライナ側は当初、敵軍部隊の撃退に成功したが、ロシア側はその後、ベラルーシから援軍を派遣、攻勢を強めている。

 目撃者やウクライナ兵によると、ロシア軍は射撃位置を確保するため、一部の住民を追い出して住宅を占拠。あるウクライナ兵は、ロシア軍部隊が住宅やアパート、店舗に陣取り、「民間人だけを狙って発砲し始めた」と語った。

 刻々と変わる戦線を移動するのは危険が伴うため、AFPはロシア兵からのコメントは得られていない。(c)AFP/Dmitry ZAKS