【3月8日 AFP】国連(UN)の国際司法裁判所(ICJ)で7日、ロシアによるウクライナ侵攻をめぐる審理が開かれたが、ロシアは出廷を拒否した。

 ICJのジョーン・ドナヒュー(Joan Donoghue)所長はロシアの不参加を批判。審理でウクライナ側は、「ロシアはこの法廷ではなく戦場にいる。わが国に対して侵略戦争を行っている」と非難し、空席がそれを物語っていると指摘した。

 ウクライナは、ロシアが先月24日に侵攻を開始した直後、ICJに提訴。ロシアが戦争を正当化する口実として、ウクライナのドネツク(Donetsk)州とルガンスク(Lugansk)州でジェノサイド(集団殺害)が行われているという虚偽の主張を行ったとして、ロシアに「軍事作戦の即時停止」を命じる暫定措置を取るよう求めている。

 ICJは、翌日に予定されていた2日目の審理を中止し、ウクライナの弁論後に審議を開始すると発表。暫定措置は数週間以内に言い渡される場合が多いが、最終的な判決が出るまでは数年かかる可能性がある。(c)AFP/Danny KEMP