【3月2日 AFP】米大リーグ機構(MLB)のロブ・マンフレッド(Rob Manfred)コミッショナーは1日、選手会(MLBPA)との労使交渉が決裂したことを受け、今月31日に予定していた新シーズンの開幕が延期になると発表した。

 コミッショナーは米フロリダ州ジュピター(Jupiter)で記者会見を行い、開幕からの数試合を中止せざるを得なくなったことを発表。「カレンダーの都合上、レギュラーシーズン開幕からの2シリーズは行えなくなり、試合は正式にキャンセルされる」とコメントした。労使対立でレギュラーシーズンの試合数が削減されるのは27年ぶりとなる。

 2月28日から日をまたいだ交渉後にリーグと選手会の交渉期限が延長された際には、成立に向けた希望が増したかにみえたが、この日改めて行われた土壇場での話し合いは決裂した。報道では、MLBのサラリーキャップにあたる競争力均衡税(CBT、ぜいたく税)という難題で話がまとまらなかったと伝えられている。

 MLB側は2022年から3年間のCBTを2億2000万ドル(約253億円)に増やし、5年間の労使協定の最終年にあたる2026年には2億3000万ドル(約265億円)にまで引き上げる案を提示していた。しかし選手会側の希望は当初の額から引き下げられたものの、2022年が2億3800万ドル(約274億円)、2026年は2億6300万ドル(約303億円)だった。(c)AFP