【3月1日 AFP】ウクライナの欧州連合(EU)加盟申請について、EU側は2月28日、即時承認の期待に冷や水を浴びせた。

 欧州委員会(European Commission)のウルズラ・フォンデアライエン(Ursula von der Leyen)委員長は2月27日、ユーロニュース(Euronews)のインタビューで「ウクライナはわれわれの一員。加入してほしい」と述べた。

 これを受けてウォロディミル・ゼレンスキー(Volodymyr Zelensky)大統領は28日、ウクライナのEU加盟を申請する文書に署名。「新たな特別手続きによる即時承認」を求めた。

 さらに「われわれの目標は全欧州人との団結であり、何よりも対等な立場になることだ。実現可能かつ有望だと確信している」と訴えた。

 ポーランドのズビグニエフ・ラウ(Zbigniew Rau)外相は同日、「ウクライナがロシアの侵攻に勇敢に防戦している今こそ、ウクライナをEUに迎え入れるべき時だ」「ポーランドは、ウクライナの加盟手続きに必要なあらゆる支援を提供する」とツイッター(Twitter)に投稿した。

 東欧8か国の大統領は、「ウクライナはEU加盟にふさわしい」とする書簡に署名。加盟国に対しウクライナの即時加盟を実現するための措置を取るよう求めた。

 しかし、EUのジョセップ・ボレル(Josep Borrell)外交安全保障上級代表は、加盟には「長い年月」がかかると述べた。

 欧州委のエリック・マメル(Eric Mamer)報道官は、フォンデアライエン氏の発言を撤回、ウクライナはEUではなく欧州の一員であり、欧州に迎え入れたいという意味だったと釈明した。(c)AFP/Marc BURLEIGH