【3月5日 AFP】エチオピア南部からケニア北部、そしてソマリアをまたぐ広大な大地──いわゆる「アフリカの角(Horn of Africa)」と呼ばれる地域が深刻な干ばつに見舞われ、約1300万人が飢餓に直面している。

 主に農業や牧畜で生計を立てているこの一帯では、2020年末以降の雨期が3期連続で少雨だった。さらに2019年から昨年はバッタの襲来で、作物に甚大な被害が及んだ。

「アフリカの角の人口は世界人口のわずか4%ですが、食料不安を抱える割合では20%を占めます」と世界食糧計画(WFP)東アフリカ地域事務所のマイケル・ダンフォード(Michael Dunford)代表は言う。

 WFPによると、エチオピアでは南部と南東部で570万人が食糧支援を必要としている。うち50万人が栄養失調の子どもや母親だ。

 ケニアでは昨年9月、大統領が干ばつによる「国家的災害事態」を宣言した。同国の東部や北部では、280万人が支援を求めている。

 ソマリアでは緊急措置を講じなかった場合、重度の飢餓状態に陥る人の数が、現在の430万人から5月までに460万人に増える恐れがある。ソマリア当局も昨年11月、「人道的緊急事態」を宣言している。