【2月28日 AFP】欧州中央銀行(ECB)は28日、ロシアの最大手銀行、国営ズベルバンク(Sberbank)の欧州子会社ズベルバンク・ヨーロッパ(Sberbank Europe AG)が破綻の危機に直面しているとの見解を示した。ズベルバンクは、ロシアのウクライナ侵攻に伴い米国の制裁対象となっている。

 ECBは、ズベルバンク・ヨーロッパのオーストリア本店と、クロアチア、スロベニア両国の支店について「地政学的緊張に伴う風評被害のため多額の預金が流出している」と指摘。「流動性の低下により破綻状態にあるか、もしくは破綻する公算が大きい」と認定した。

 満期を迎える債務の返済ができなくなる可能性があるとしている。

 米国は24日、ロシアのウクライナ侵攻を受けてロシア2大銀行のズベルバンクとVTB銀行に対し、国際取引を制限する制裁を発動。

 さらに26日、米国と欧州連合(EU)は、国際銀行間通信協会(SWIFT、スイフト)の決済網からロシアの一部銀行を排除する方針を表明した。(c)AFP