【2月25日 AFP】男子テニスのニック・キリオス(Nick Kyrgios、オーストラリア)は24日、自身のメンタルヘルス問題に関する長文をインスタグラム(Instagram)に投稿し、2019年に自殺を考えたり、薬物を乱用したり、自傷行為に及んだりしていたことを明らかにした。

 先月の全豪オープン(Australian Open Tennis Tournament 2022)で男子ダブルスを制した26歳のキリオスは、2019年の全豪オープン前まで浮き沈みの激しいシーズンを過ごしており、コート上での首をかしげるような振る舞いを批判されることが多かった。

 この日は2019年大会当時の写真を投稿し、「これは3年前の全豪オープンでの自分だ。大半の人は俺の精神状態が良好、もしくは人生を楽しんでいるように想像するだろうが、これは最悪の時期の一つだった」と書き込むと、写真に写った腕の傷についても言及した。

「よく見てみると、右腕に自傷行為の痕があるのが分かる。俺は自殺を考えていて、文字通りベッドから出るのも苦労していたし、大勢の前でプレーすることはなおさらだった」

 さらに「孤独、うつ状態、後ろ向きになりがちで、アルコールと薬物を乱用していたし、家族と友人も遠ざけていた。誰かと話したり、相手を信用したりするのも無理だと感じていた」と明かし、うつ状態や自殺願望に陥ったのは「心を開かず、愛する人々に頼ることを拒否した結果」だったと振り返った。

 そして、今は「完全に立ち直って、何事に対しても全く違う見方ができるようになったと胸を張って言える」と付け加え、現在苦しんでいる人々へ手を差し伸べると申し出た。(c)AFP