【2月23日 AFP】男子ゴルフのフィル・ミケルソン(Phil Mickelson、米国)が22日、米国ツアー、また新リーグ構想をバックアップしているサウジアラビアに関する発言を謝罪し、ゴルフから「少し離れる時間がどうしても必要」だと休養の意向を示した。

 この問題では、作家のアラン・シップナック(Alan Shipnuck)氏が前週、間もなく刊行予定のミケルソンに関する著作から、本人のコメントを一部抜き出して紹介した。

 その中でミケルソンは、「人権について恐ろしい記録」があるサウジアラビアは「怖い」と話し、同国が構想中の「スーパー・ゴルフ・リーグ」参戦について「そうしたことを知っていて、検討する必要がどこにある?」と発言した。

 それにもかかわらず新リーグに協力するつもりなのは「PGAツアーのあり方を変えるまたとないチャンスだからだ」と話し、「彼らが強引に、力ずくでリーグを操ってこられたのは、われわれ選手に頼れるものがなかったからだ」とコメント。新リーグに参加する意向なのは、米ツアーを変えるきっかけになるからだと主張した。

 この発言について、昨シーズンの第103回全米プロゴルフ選手権(2021 PGA Championship)を含めてメジャー6勝を挙げているミケルソンは、ツイッター(Twitter)に長い謝罪文を載せ、「自分の使った言葉を心から後悔している。あれは自分の本当の思いや意図を反映したものではない」と話した。

 さらにミケルソンは「無思慮だったし、多くの人を不快にさせてしまった。自分の言葉の選択を心から申し訳なく思う。これ以上ないほど落胆しているし、全力でこの件を反省し、学びたい」と謝罪。一方、オフレコだと思って口にした言葉が文脈を無視して紹介されたとも話し、自身は「常に何が一番ゴルフのためになるか」を考えて行動しているとも訴えた。

 ミケルソンの発言は、ロリー・マキロイ(Rory McIlroy、北アイルランド)ら選手から批判を集め、さらにブライソン・デシャンボー(Bryson DeChambeau)とダスティン・ジョンソン(Dustin Johnson)の米国勢は、この発言が明らかになった直後、スーパー・ゴルフ・リーグとは距離を置くことを表明している。

 また謝罪を行ったミケルソンだが、スポンサーである国際会計事務所KPMGは「双方合意の上でスポンサー契約を即時打ち切った」と発表し、長年のスポンサーを失うことになった。(c)AFP