【2月21日 AFP】インド北部パンジャブ(Punjab)州で20日、体の一部が結合している双子の兄弟(19)が、州議会選の投票を行った。2人が投票するのは初めてで、互いの票が見えないよう目隠しして臨んだ。

 ソハン・シン(Sohan Singh)さんとモハン・シン(Mohan Singh)さんは腰部で結合しており、臓器の一部と両脚を共有している。誕生と同時に親に捨てられ、慈善団体の施設で生活している。

 ソハンさんは21日、AFPに対し、投票ブース内で互いの投票内容が見えないよう、濃い色のサングラスが用意されていたと明かし、「われわれが投票できるよう、うまく調整してくれた」と語った。

 世界最大の民主主義国家インドは、自由で公正な選挙が行われるよう、秘密投票制を採用している。18歳以上の全国民に投票権がある。

 州の電力部門で働いている2人は、1人分の報酬しか受け取っていないが、今回の選挙における投票カードはそれぞれに発行された。

 ソハンさんとモハンさんは2人の分離手術について、どちらかの命が危険にさらされるとの懸念から、受けないという選択をしている。(c)AFP